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60歳 生保の見直し [生命保険]

年金、医療、介護・・・老後の家計不安が募る中、定年延長の時代とは言え、還暦前後で多くの人は収入減になります。

支出を抑えるため、何を削るか。選択肢の一つが生命保険です。
ライフステージが変わる時は見直しのタイミングでもあります。

「60歳の生保リストラ」を考えてみましょう。
公的年金の支給年齢を75歳に引き上げる。田村厚労相の発言に驚いた人も多いことでしょう。

真意は、本人の選択によって70歳まで先延ばしできる支給開始年齢を「75歳」にする与党案があるというもので、まだ決まったことではありません。

老後の生活は貯蓄と年金が頼り。
こうした議論がされていること自体、不安を掻き立てます。

定年後の家計支出はかなり変化します。

  ◆定年で変わる家計支出
   定年で無くなる支出
    ・退職金で完済する住宅ローン
    ・会社員としての交際費や食費
    ・スーツ・ネクタイ等のビジネス被服費
    ・子供が独立した場合の不要・教育費
    ・厚生年金保険料
    ・雇用保険料
    ・健康保険料

   定年に関係なく発生し続ける支出
    ・食費・光熱水費、娯楽費、住民税などの生活費
    ・住居費(修繕積立金・リフォーム費用、持ち家なら固定資産税、賃貸なら家賃)
    ・生命保険料
    ・損害保険料
    ・介護保険料

   定年で発生する支出
    ・(新たに仕事を持たない場合)夫婦の国民健康保険料と妻の国民年金保険料
    ・趣味や生きがいのための費用
    ・近所づきあいの交際費

上記の支出の中で、手をつけなければ重くのしかかるのが生命保険料です。
三輪鉄郎氏(ファイナンシャルプランナー)は今の60歳前後は、例えば貯蓄性の終身保険が
300万円、一定期間の定期付き終身保険に加入している人が多いといっています。

「万が一」のことがあっても子供の扶養費・教育費に困らないように備えてきたのですが、「子供が社会人になったら大きな死亡保障はもう不要です。」

しかし、やめるにしても気を付けたいことがあります。
今の60歳が生命保険に入ったころは予定利率(契約者に約束した運用利回り。高いほど保険料は安くなる)が5%前後と高かったのです。

「お宝保険」と言われるものです。
「保険会社に予定利率を確認した上で、保険料の支払いを継続できるなら、定期保険だけ解約し、終身保険は残した方が良い。」と三輪氏はアドバイスしています。

「自分が死んだ時に保険金が葬儀代になるし、重い病気になったら途中解約して解約返戻金を医療費に充てられます。終身保険を一つの貯蓄と考えるわけです。」

2015年から相続税の基礎控除が引き下げられ、課税対象者が増えます。
同氏は「東京23区内では5人に1人が相続税を払うようになると言われています。」と話し、生保の見直しには相続問題もポイントになると言っています。

「相続税が発生する可能性がある方は生保の死亡保障で備える必要があります。
加入している定期付き終身保険の更新時期を踏まえ、定期保険を更に更新するか、又は保険料は高くなりますが新しい終身保険に入るかを検討して欲しいと思います。」

歳を重ねると気になるのが病気や怪我です。
最近は既往症があっても入れる「引き受け緩和型」医療保険も少なくないが、同氏は「基本的には医療保険は要らない」と明快です。

「但し、夫婦で300~400万円を医療費として取り分けられる貯蓄があることが前提です。」
「手術一時金60万円、入院1日1万円が出る医療保険に入り、手術と60日間の入院を3回繰り返したとして、受け取る保険金は360万円。入院しないで済む可能性も考えれば、保険料を払うよりもその分貯蓄を増やした方が良い」

入院日数は短縮傾向にあります。
厚労省の「患者調査」によると、平均32.8日です。
そもそも高額療養費制度があるので医療費の自己負担は一定額に抑えられるし、死亡保険の終身保険があれば、途中解約して使うことも可能となります。

三輪氏は「新しいガン保険はガンと分かった時に支払われる給付金が何度でも出たり、入院だけでなく通院のタクシー代も出たりと進化しています。心配な人はこうしたガン保険に掛け捨て型で入るのもいいでしょう。

但し、保険料支払いの為に貯蓄を取り崩すことはしないで欲しい。
貯蓄は医療費だけでなく、自宅のリフォーム等何にでも使える可能性があります。
それをわざわざガンだけにしか使えないお金に換えてしまうのは避けるべきです。
また医療保険は介護が必要になった時に使えません

長期化しがちな介護にも使えるお金を用意しておく方が老後は安心です。」と話しています。
「医療保険をどう考えるかについては、『入ったいると安心』という本人の気持ちも重要。」と述べ、「身内にガン、心臓病、脳卒中の三大疾病にかかった人がいる方はガン単独の保険か三大疾病を保障する保険入ることを考えていい。」と助言しています。

それ以外の人は「退職金から通常の生活予備費とし100~200万円、更に医療・介護用に300万円を取り分けておきましょう。いわば自分で作る自家保険ですね。
通帳に『医療・介護保険』と書いておけば、他の用途に使わないでしょう。」

「老後の大きな心配は貯蓄を取り崩して色々な保険を買ってしまい、元気なのにお金に余裕がなくなること。悲劇です。」と同氏は警鐘を鳴らします。

保険のスリム化も大事ですが、それ以上に老後の安心に欠かせないことがあります。
それは「健康を維持すること」
食事や生活習慣を見直し、老いに向かう体をいたわることが「最良の保険」なのでしょう。




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